食物を摂取することによって、栄養素は身体の中に取り込んだ酸素を使って燃焼されて、生命活動に必要なエネルギーに変えられることになります。酸素の吸収や二酸化炭素の排出にかかわる器官のことを呼吸器と呼んでおり、肺、胸郭、気道によって成り立っています。人間ドックで受診できる呼吸器の病気を確認するための検査としては、胸部X線検査による撮影が代表的なものとなります。胸部X線検査によって呼吸器や咳や痰などに異常が見られるときには、胸部CTや気管支内視鏡検査などの精密検査を受けることになります。
胸部X線検査は、咳や痰がでる場合や胸が痛い、苦しいときなどに必ず行われる検査で、一般健康診断でも実施されています。X線は人体を通り抜けることになりますが、X線を画面に通すことによって体内の様子を確認することができます。胸部X線検査によって肺炎や肺がん、下位機種、気胸など様々な呼吸器系の疾患について確認できます。喀痰検査とは痰を採取することで顕微鏡を使って観察する検査で、呼吸器の病気の診断に欠かすことのできない検査と言えます。
喀痰細胞診は顕微鏡でがん細胞があるかどうかの確認が可能な検査で、がんの疑いがあるときに行われる検査のひとつとなります。人間ドックでは気管支内視鏡検査を受けることが可能で、ファイバースコープと呼ばれている細い管を口から入れて、気管支や内の内部についての確認が行えます。人間ドックで気管支内視鏡検査を受診するときには、前日の夕食後は絶食する必要があります。