人間ドックが終わり、医師から検査結果の説明を受けたら、その後の検査データはどうしていますか。会社の机の中に入れたままになっていたり、どこにあるの分からないと言う人もいるのではないでしょうか。人間ドックでは、検査の数値が基準値よりも多い・少ないだけではなく、あなたの体の特徴を知ることが大切です。異常があるというほどではないけれど、ずっと赤血球がギリギリで少なめの傾向があるとか、40歳を過ぎた頃から、今までは70~100mg/dlだった中性脂肪が、今年は140前後になってきて上昇傾向にあるから、これ以上上がらないように気をつけたほうが良いなど、過去のデータとの比較が大切です。
今までは下限ギリギリだったヘモグロビンや赤血球が、今回は上限ギリギリになっている場合、過去のデータを知らない医師は、ギリギリ基準値内なので、「若干、血の気が多いようですが、異常はありません」と、判断するでしょう。しかし、あなたの過去のデーターを知っている医師なら、下限ギリギリだったものが上限ギリギリになるのは何かあるのかもしれない、と違和感を感じるでしょう。念のためにもう一度採血をして調べたり、エリスロポエチンと言う採血検査を追加したりして、多血症ではないことを確かめます。人間ドックの基準値は、健康な人を集めて調べ、上下2.5%ずつをカットした、残りの95%の人の数値です。
その中に納まっていたら異常がないわけではありません。過去のデータとの比較が大切です。人間ドックのデータは保管しておき、マイカルテを作りましょう。家族もマイカルテの保管場所を知っておくことが大切です。
かかりつけ医で貰った検査データやお薬の情報も、綴じておきましょう。万が一、救急搬送されたり、かかりつけ以外の医師の診察を受ける時は、マイカルテを持参すると、あなたの状態がよくわかり、診断の助けになりますし、余計な検査を受けなくて済みます。